税理士の世界では、あまりモノを教えてくれません。個人的には、教えるほうが効率がいいような気がするんですが…
教わってないので教えられない
あまりモノを教えてくれません。まぁ、社会人なんで自分で勉強してナンボという考え方もあるのでしょう。
税理士の世界に限らず、人の教育にそこまで金と時間をかけている企業も少ないのかも知れません。
モノを教えられないのは、先輩職員が忙しいので物理的に難しいor先輩職員自身も教わっていないので教えることが出来ない、のいずれかだと考えます。
出来る<分かる<分かりやすく伝える
モノの習熟として、「出来る」というのが一番ハードルが低いです。理屈が分かっていなくても(、コトバは悪いですが)、数をこなしながら修練を積めば「出来る」ようにはなります。
卑近な例ですと、自転車の乗り方などはそうです。理屈はよく分からなくても、ひたすら練習すれば(何となく)のれるようになります。
会計ソフトなども、簿記の理屈を深く分かっていなくても、以前の取引等を参考にしながら練習していれば、効率がいいかどうかはともかくとして、入力出来るようになります。
「分かる」のは、少しハードルが高いです。ある程度は経験を積めば、「分かる」部分もありますが、大変な労力を要します。専門書を読んだり、プロに教えてもらったりするのが早道でしょう。
先ほどの例ですと、自転車が進む原理などは勉強しないと分かりません。(原理まで必要な人は殆どいないと思いますが)
また、会計ソフトなども分かるには、簿記・会計についての専門書を読むか専門家などに教えてもらうのが手っ取り早いです。
なんにせよ、ある程度体系的に勉強しないと「分かる」ようにはなりません。「分かったような気」でいる人は多いですが…
最後の「分かりやすく伝える」というのが一番ハードルが高いです。自分が出来て、しっかり分かったうえで、感覚的なものから理論的な部分までを相手に伝えなければならないからです。
自分では出来るし分かっているけれど、人に伝えるとなるととたんに難しく感じるのは、その辺りに原因があるのでしょう。
分かりやすく伝えるために
人に分かりやすく伝えるというスキルは非常に難しく貴重なものだと思います。
ですから、税理士事務所などをはじめとする中小企業で「モノを教えてくれない」というのは、「分かりやすく教える」スキルが無いのでしょう。(自分自身への自戒を込めてということもあります)
相手の立場に立って考えて、プロセスを理解・整理し、理屈だけでなく感覚的な部分までを伝えないといけません。
自分自身で考えて考えて考え抜いて物事をとらえて、やっと分かりやすく伝えることが出来るのでしょう。
そう考えると、何も教えてくれないというのも自分で考えるチャンスなのかも知れませんね。(効率は悪いので、個人的にはおススメしませんが…)