ひとり会社、ひとり事務所に福利厚生費があるのはおかしい?

福利厚生費とは従業員のための環境を良くしてあげよう的な支出のことですから、ひとり会社やひとり事務所に福利厚生費があるのはおかしいといえます…

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そもそも福利厚生費って?

辞書などを調べますと、福利厚生とは従業員のために経済的な保証を手厚くしてあげることで働く意欲を上げて貢献度を高めるためのものといった意味のようです。

 

代表的な福利厚生費の例としては、社内での見舞金・香典・結婚祝い・出産祝い、健康診断費用、予防接種の費用、社内でのお茶代・コーヒー代、お茶請け代、社内の常備薬代、社宅や家賃補助、サークル活動補助、社内旅行費用etcですね。

 

どれも従業員のための支出ってことになってます。

 

税務上は「特定の者」のみへの支出はマズい

税務上は、福利厚生費的な支出であっても「特定の者」のみへの支出の場合には給与などとして課税される場合があるので注意が必要です。

 

さらに役員の場合には役員報酬に該当すると、そもそも損金になるのかって問題もありまして…

 

なので、福利厚生的な支出をする時は等しく社員全員にしてあげないといけないってことなんですね。

 

ひとり会社やひとり事務所

福利厚生費は従業員のための支出であるというのが、一般的な解釈のため、いわゆる「ひとり会社」や「ひとり事務所」(ようするに従業員がいなくて一人でやってますって会社や事業者)の場合には、福利厚生費があるのはおかしいですよね。

 

ひとり会社で、「社長の旅行のための支出をしました」なんて単にプライベートな支出を経費に付け替えてるだけじゃねーかって話になります。

 

明確な根拠条文があるのかって言われると実は無いのですが(笑)、まぁ、その辺りは常識で考えなさいよってことなんでしょうね。

 

ひとり会社やひとり事務所の場合には、福利厚生費とせずに他の科目で経費(損金)となりそうなのであればそちらで処理をした方が良さそうです。(そもそも、経費(損金)になるのかどうかの検討の方が先の気がしますが…)