飲食店や美容院、アパレルなど一般消費者に近い業種では割引券やクーポン券を配布して集客することがありますが、割引券などを使用された時には総額で売上をたてましょう。
一般消費者に近い業種では割引券などで集客をすることがあります。
割引による集客が有効なのかどうなのかというのは議論のわかれるところです。この辺りは管理会計をしっかり勉強しても難しいところなので、今回は割愛するとして、会計処理を確認しておきましょう。
まず割引券を発行した段階では、特に会計処理はありません。要はなにもしないってことですね。お金が動いているわけではないので、簿記上の取引に該当しないからです。(割引券などの印刷代といったコストが発生している場合には広告宣伝費などで処理をします)
その後、割引券を使用された時には総額で売上を計上します。
本来の値段が5,000円で、割引券が500円、現金を4,500円受け取った場合には、売上として計上するのは4,500円ではなく、総額(割引前の金額ってこと)の5,000円です。
割引券分の500円は値引等で別に処理しておくのがよいでしょう。
仕訳を切るならば…
現金 4,500 / 売上 5,000
売上値引 500 /
という処理が一般的なようです。
また、割引券は金券ではないのでお釣りの返却などでの揉め事を回避するためにも、割引券の仕様による釣り銭等の返却には応じないなどの事前の取り決めをしっかりしておくのが無難です。