事業を行う上で重要なのはコスト管理ですが、コスト意識のない人は経営に向いていないかもしれません。
コストの管理が大事
社長の仕事すなわち経営で大事なポイントはいくつかありますが、その1つがコスト管理です。いくら売上があがっていてもそれ以上に経費を使うと儲からないし、いずれは会社が傾いてしまいます。
ただ、コストの管理とはケチになれということでもないのが難しいところです。費用を落とそうと、仕入先に無理を言えば、短期的には仕入が抑えられても、品質が落ちて売上が下がるなど、しわ寄せが最終的には自社に返ってきます。
利益を確保しつつ、コストをうまく下げていくというのがコスト管理であります。
コストを下げると品質が下がるので、売上も下がりやすい。一見するとコストと売上はトレード・オフの関係に見えますが、経験を重ねた経営者の方々はその絶妙なさじ加減を心得ている方々が多いようです。
支払いのサイトを理解する
コスト管理の際に、理解してないといけないのは、「支払サイト」すなわちツケ払いの支払期限です。
よく、「末締めの翌末払い」などと耳にするアレです。末締めの翌末払いは、4月分の支払い分を4月末に締め切って、翌月末つまり5月31日に支払うという支払いの仕方です。
この場合、支払いを約30日ほど猶予してもらっているわけですが、言い換えると30日分、支払いの金額を借りているのと同じ状況になりますので、支払サイトは長くなれば長くなるほど有利です。(が、信用のないうちはそもそも掛売りをしてもらえません。)
逆に言えば、本来30日猶予されている支払いを現金で即座に払う場合には、早く払う分だけ代金が安くなるという考え方もあります。(いわゆる仕入割引などと言われるものです。)支払サイトを理解しておかないと、コスト管理だけでなく資金繰りにも困ってしまいます。
固定費を理解する
経費にはその性格から、変動費と固定費と言われるものに分けることができます。 売上に応じて変わるのが変動費、変わらないのが固定費です。飲食店などの場合、売上に応じて仕入や水道光熱費などが変動するため、これらは変動費ということになります。
一方、売上が上がっても家賃や人件費は変わらないので、これらは固定費です。
固定費は、売上に応じて変わらないので一定の支払いをしなければなりません。 ですが、固定費を削りすぎると事業が継続できなくなってしまいます。
ですから、店舗や事務所を設置する場合あるいは人を採用する場合には慎重にも慎重を期して、計画に従って支払いを考えないと、その後の事業に大きな制約を与えてしまいます。
相談する
固定費や支払サイトの概念が理解できたら、それらの取扱は難しいので、税理士などの相談相手に相談しながら進めていくのも一つの方法です。