ビジネスを難しくするのも、やりやすくするのも起業する本人次第なところはありますが、以下の4つは避けた方が無難です。
借金が必須
借金しないとスタートできない。
創業したときに同時にお金を借りる、いわゆる創業融資を勧めてくる専門家もいますし、有効な面もあるのは承知ですが、個人的には創業時の借金は反対です。
借金は、利益の前借り、つまり、借金した以上に利益をあげないと破綻してしまいます。
創業当初で、先行きがわからない中で、借金するのは、準備不足といっても言い過ぎでないでしょう。起業の成否の半分くらいは準備で決まりますから、ある程度の自己資金は整えてから始めるべきです。
まずは、借金をせずとも持続できるビジネスモデルの構築を目指すべきでしょう。
イニシャルコストが大きい
イニシャルコスト、すなわち初期投資が大きいビジネスは難易度が高いです。
イニシャルコストが大きいと、お金の手当てをどうするのかといった問題ももとより、撤退の判断もしづらい。
ビジネスは、うまくいくときもあればダメなときもあって、試行錯誤を繰り返して、成功を再現していくものです。
必ず失敗はあり、失敗したときは撤退すべきなのですが、かけたコストが大きいと「勿体ない」とか意味のないことを考えて判断が鈍ります。
例えは悪いですが、ギャンブルをするときにタネ銭をいきなり全部突っ込むのか?ということでしょう。
人を雇う必要がある
人を雇うのは、ビジネスを大きくする上では有効なのですが、人に関するコストはビジネスを行っていく上でもっとも大きい。
ここでいうコストは、お金だけでなく労務管理なども含みます。
高度経済成長期のように、優秀な人材を安く大量に確保できる時代であればよかったのですが、今の日本は残念ながらそうではありません。
人手は不足気味だし、気軽にクビにもできない、優秀な人材とそうでないのとの差も著しい。教育も難しいし、コンプライアンスの問題もありますしね。
製品やサービスのクオリティが人に大きく依存するビジネス、例えば、「優秀な職人さんを多く確保しなければならない」ようなビジネスは、ハナから大変なことは明白でしょう。
どうしても、人を雇う必要がある場合、よく勉強する必要はあるでしょうし、それなりのコストは覚悟しなければなりません。
「ハコ」が必須
「ハコ」とは、私が勝手にいってるだけですが、店舗や倉庫、工場などのことです。
ハコがあるというのは、商品やサービスに実体があるという強みもありますから、必ずしも悪いわけではありません。
ハードルが高い分、うまくいけば安定します。
ただ、足かせにもなります。
立地が悪いからといって、すぐに変えられるわけでもなく。
家賃が高いからといって、値下げ交渉ができるわけでもなく。
実体を伴うので、火災などの物理的なリスクも高まる。
そういった諸々の条件を、「なんとなく」とか「勢い」でやろうとするのであれば、結構な確率で失敗します。
全部を避けるのは
上記全てを避けるとすると、構想が大きく変わるということはありますから、必ずしも全てを避ける必要はないでしょう。
ただ、どれかが重なると非常に難しい。
初期コストが大きく、借金を抱えてスタート。人も抱えてるから、コストも大きいし、労務の問題もアタマが痛い。
加えて、店舗もテキトーに場所を決めてしまったので客入りも苦しい…
ちょっと考えただけでも、失敗の確率が高そうです。繰り返しますが、起業の成否の半分くらいは準備で決まります。他人に唆されて甘く起業するのだけはやめるべきです。