確定申告をしないとどうなる?

確定申告の確定は「租税債権を確定」させる意味で、要するに税金及び所得を確定させる行為が確定申告です。確定しないと税金に関わることだけでなく、所得が確定しないというデメリットもあります。

罰金がかかる

確定申告をすべき人が確定申告しないと、税金が「確定」できません。

確定申告すべき人は国税庁のHPにも記載がありますが…
①給与の収入金額が2,000万円を超えている人
②2箇所以上から給与を受けている一定の人
③給与以外の所得が一定額を超える人
などです。要するに、確定申告しないと税額が確定しない人でもあります。

払うべき税金を払わないと、当然のことながら罰則があり、軽いもので罰金、重くなると懲役です。
納税は国民の義務ですから、「しない」という選択肢は無いわけです。

税金だけでなく…

所得税の確定申告は、所得税だけに影響がとどまりません。

所得税は、個人が前年にあげた利益に対して課税しますが、同じく住民税も利益に対して課税します。所得税が国に納めるのに対して、住民税は住んでいる自治体です。

このとき、所得税の確定申告の結果は、連動して住んでいる自治体にも伝わりますから、(所得税の)確定申告をしないと住民税も確定しないことになります。

住民税が確定しないと…

自治体などが提供する公的なサービスの一部は、住民税のベースとなった利益を基に、料金などが決定されます。

認可保育園の保育料、私立高校の授業料の補助などもそうですし、自営業者などが加入する国民健康保険の保険料なども、住民税のベースとなった利益を基に計算されます。

ですから、確定申告していないとそれらが正しく計算されないというリスクを負います。

つまり確定申告せずに放置し、その後に申告などをしたとして、所得税が増えると罰金が加わり、さらに連動して住民税が増え、そこに罰金が加わります。

さらに住民税に連動して、国民健康保険料が変わり追加で支払う必要が出てきます。
保育料などは自治体によって対応が異なるようですが、基本的には追徴になるようです。
また、確定申告すべきなのにしていないと、保育料は最高額を課すという自治体もあるようです。

所得証明がとれない

確定をしていないと「所得」が確定しませんから、所得証明がとれません。
所得証明がないとクレジットカードを作ったり限度額を増やしたりも出来ませんし、

自動車ローンや住宅ローンなどを組むこともできません。

所得証明を使う場面はこれら以外にも、意外とありますから、後から慌てて確定申告しようにも遅きに失したということになりかねません。