前回に引き続いて、会社設立のお話です。今回は、会社設立の流れを確認したいと思います。
SETP1 基本事項の決定
会社名、事業内容、資本金、本店所在地、役員の構成など会社の基本となる事項を決定します。必要に応じて、個人事業のほうが有利なのか法人のほうが有利なのか、税金のシュミレーション等を行って検討をします。
資本金の額によっては、税金を計算する上で有利不利が出てきますので、税理士等の専門家と相談をして基本事項を決定するようにしましょう。
STEP2 会社の印鑑の作成
会社名が決まったら、会社の印鑑(会社実印、銀行印、角印等)を作成します。
STEP3 定款の作成
定款(会社の組織や運営方法など会社の基本ルールを記載した書面)を作成します。中小企業の場合は、定款で「株式の譲渡制限」について定めておくのが一般的です。後々のことも考えて、司法書士等の専門家に依頼するのが一般的です。
STEP4 定款の認証
公証人役場にて定款の認証を受けます。定款の記載事項や作成方法等は法律での細かな決めごとが多く、適切でないと認証を受けられませんので、公証人というプロに定款が法律上正式なものであると言うお墨付きを貰うのです。
STEP5 資本金の払込
上記STEP1で決めた資本金を代表者の個人名義の口座に振り込みます。この段階では、まだ会社名義の口座がありませんので、代表者の個人名義の口座で資本金を証明します。
STEP6 登記申請
登記申請書類を作成し、法務局へ提出します。この登記申請をした日が「会社設立の日」となります。この段階では、まだ登記事項証明書や印鑑証明書の交付は受けられません。
STEP7 登記の完了
登記申請書類に不備が無ければ、登記申請から大体1週間から10日前後で登記が完了します。預金口座の開設等のために印鑑証明書や登記事項証明書が必要となりますので取得します。
STEP8 銀行口座の開設
会社の設立登記が完了したら、銀行口座を開設します。会社の印鑑証明書、登記事項証明書、個人の身分証明書、銀行印等が必要ですが、銀行によっても異なりますので、問い合せてみるのが確実です。
会社を運営する上で、資金繰りは避けて通れませんので銀行との付き合いはとても重要です。金融機関の選定等も、専門家に相談すると良いでしょう。
STEP9 届出書の提出
会社を設立したら、税務署等へ所定の書類を提出します。法人設立届出書、青色申告承認申請書、給与支払事務所等の開設届出書等を提出するのですが、青色申告承認申請書を忘れると青色申告が受けられません。
青色申告は、税務上様々な優遇規定がありますので、忘れずに提出するようにしましょう。