税理士事務所のサービスには「単発相談」とか「セカンドオピニオン」と呼ばれるものがあります。
その税理士と顧問契約されてない方が、単発案件を中心に相談するというものです。
セカンドオピニオンなら、顧問税理士以外の相談先として利用することを想定されています。
ですから、顧問契約している税理士以外の他の税理士に相談すること自体は、あり得ることで、法的にも問題ありません。
とはいえ、顧問税理士がいるのに他の税理士に相談する場合には、利用方法を見定めたうえで利用しないとリスクもあります。

顧問税理士がいても別の税理士へ相談できる
顧問税理士がいても、他の税理士へ相談はできます。
そうでないと、税理士変更する際に、前の税理士を解約してからでないと、新たな税理士と話ができず、場合によっては「税理士がいない状態」に陥ってしまいます。
ですから、税理士変更等に「論点を整理」したり「別の見方」を確認するものが「単発相談」や「セカンドオピニオン」と理解すれば良いでしょう。
同じ事実関係であれば、税務判断は大きく変わりにくい
論点を整理する、つまり今の困っている内容は何で、税理士を変えることで解決できるか、を整理するのに利用すれば有効です。
一方で、税務判断について複数の意見を求めるというのは、個人的にはお勧めしません。
税法には「解釈の幅」はあるものの、結論が180°変わるというものではありません。
ですから、どの税理士に相談しても基本的には「同じような」結論になります。
顧問税理士の回答が気に入らないからと、都合のよい結論を探して別の税理士へ相談しても、時間とお金の無駄になりやすいです。
提供できる情報や連携方法は変わる
税理士ごとに差が出やすいのは、情報のやり取りや意思疎通だと思います。
善悪の問題ではないのですが
- 打ち合わせをしっかり行う/要点だけ確認する
- 自計化/記帳代行
- 定期的に試算表を作る/決算時にまとめる
- 税理士本人が対応する/担当職員が対応する
- 会社では社長が対応する/経理担当者が対応する
- 郵送/メールやクラウド etc
善悪でなく、合ったものを選べば良いのですが、会社に合わない連携方法を続けていると、税理士へ「必要な情報」が十分に伝わらないことがあります。
その結果、同じ税法を使っていても、税務判断や税額が変わることはあり得ます。
税理士によって税法の結論が変わるというより、税理士へ伝わっている前提事実が違うということです。
前提が変わると、結果も変わり得るということで、実態としてはうまく会社と税理士が連携できてるか、ということでしょう。
広い意味で、相性というのはこのことかも知れません。
変更を検討するときは「連携方法」を確かめる
税理士とは相性がある、ということは言われますが、個人的な意見ですが、連携しやすいかそうでないかを「相性」という言葉で表してると。
たまに、怒鳴ったりとか、やたら威張ってたり、みたいな人もいるようですが、それも広い意味では「相性」と言えるかもしれませんが、それは論外でしょう。
税理士とどう連携するか、連携しやすいか、不変でなく連携方法も変えられるか、などを相談しながら、「お互いに」負担がかかり過ぎない連携を模索できるのが「相性」がいいのかと。
税理士変更を検討する場合の順序
顧問税理士がいるのにも関わらず、不安だから別の意見を常態的に求める、というのはお勧めできない使い方です。
税理士変更を検討する場合の単発相談は、相性を考えると抽象的なため、どのように「連携」するか、という視点を持つと有効です。
税理士変更を検討する場合は、次の順序で考えます。
- 今の税理士に感じている不満や不安を具体化する
- 税理士に何を解決してほしいのか整理する
- そのために必要な打ち合わせや資料共有の方法を考える
- 今の税理士との連携方法を変えれば解決するか確認する
- 解決が難しければ、税理士変更を検討す
相談やセカンドオピニオンは、別の税理士から都合のよい回答をもらうためのものではありません。
- 何を解決してほしいのか
- そのために、どのように連携するのか
を整理する場として利用するのが適切でしょう。

