財務分析の指標の一つとして、インタレスト・ガバレッジ・レシオというものがあります。企業の利息支払能力が大丈夫かどうかが分かります。
インタレスト・ガバレッジ・レシオとは
企業の利息支払能力を判断する指標です。本業のもうけである営業利益を支払利息で割ります。すると、本業のもうけが利息の何倍かが分かるので、利息の支払能力が分かります。
厳密には、分子は営業利益に受取利息・配当金を加え、分母には割引料を加えますが、少額であれば無視しても構わないでしょう。
安全なのは10倍だが…
大体の目安として、インタレスト・ガバレッジ・レシオの数値が10倍以上だと安全性が高く、利息の支払能力に問題が無いといわれています。さらに20倍以上になると、超優良企業です。
中小企業では、数値が低い傾向にあります。資金調達方法が借入に依存していることもあるでしょうし、本業自体が不振だと数値は悪くなりますので。
中小企業では、10倍は無理としても数倍の数値が出ていればまずは安心なのではないでしょうか。(企業によって状況は違うので、あくまで目安ですが)
1倍をきると…
インタレスト・ガバレッジ・レシオの数値が1倍を割り込んでいると大変です。この状況は、本業のもうけで利息支払を賄えていない状況になります。
本業のもうけで、利息支払額を賄えないということは、銀行がお金を貸してくれなくなる可能性が大です。(もちろん、これだけの要素で決まるわけではないですが)
ですから、本業を頑張って営業利益を増やすか、借入金を圧縮して利息の支払を減らすか(…どちらも難しいですが)して、1倍を割り込まないように注意を払っておきましょう。