雇われ社長から独立を目指すのはアリか?

いきなり独立開業はハードルが高いので、雇われ社長として経験を積んでから、起業を目指すというルートは、アリなのでしょうか?

雇われ社長は「社長」ではない

雇われ社長はオーナー社長の対になるような言葉だと考えればよいですが、中小・中堅企業では、「オーナー=社長」ですから、オーナーではない雇われ社長は、真の意味で社長ではありません。

自身の思いどおりに会社を運営できるわけでもなく、かといって対外的には会社を代表する立場をとらなければならい。

ここでは言及を避けますが、上場している企業ならば仕組みが完成しているので社長となっても極めて不利とは言えません。中小・中堅企業では、そもそも会社としての仕組みが脆弱なうえに社長としての責任はしっかりとあります。

自分の思い通りに動かせない会社を代表したとて、社長としての経験を積んだとは言えないでしょう。

自分の会社だからこそ頑張れる

雇われ社長は、オーナーがお金を出すなどの「お膳立て」をしてくれ、それを運営するだけなので気楽だとか考えている人も少なからずいます。

しかし、「人の」会社で頑張るというのはなかなか難しいですし、「お膳立て」(つまり資本金を貯めたり、諸々の準備をしたり)は自分ですべきでしょう。

自分の心血を注いで作りあげた会社だから頑張れるという側面がありますので。(取引先もそう見ますので)

独立してからの方が経験値が濃い

自分の会社だから頑張れるというのは、本質をついていて、他人の会社だと頑張れない。
雇われの身だと、やったこと頑張ったことが全て自分の身に返ってはきません。その分、責任も全てではない分、そこまではヘビーではない。

ところが、独立すれば全て自分の責任になるため重い決断をせねばならないことも多くありますが、やった分は自分に返ってきますであるならば、独立・起業した方が経験値は圧倒的に濃い。

濃い経験値を多く積めるか

結局、ビジネスもある種の競争であるならば、他人や他社よりも濃い経験値を多く積めれば圧倒的に有利です。

もちろん、圧倒的な商才や革新的な商品やサービスがあればその限りではないでしょうが、そういったものに恵まれないことが大半ですから、濃い経験値を多く積むというのは、ある種の王道。

雇われの身では、独立開業よりは濃い経験値が積めないのですから、雇われ社長よりは自身で規模は小さくともオーナー社長になった方が遥かに良いと思います。