昔からある脱税の手法として、「売上を隠す」というものがありますが、ほぼ確実にバレますから、そんなことは考えてはいけません。
売上を隠す
個人事業主や会社が行う脱税でも古典的なものとして、売上を隠すというものがあります。(売上を「抜く」とも言います)
売上を隠すと、利益が減るから法人税等も減るし、売上に含まれる消費税も隠すことになりますから、消費税も減ります。
特に飲食業や小売業などの不特定多数の一般顧客を対象とした商売だと、例えばレジを通さずにお金を隠して(抜いて)しまうというような方法です。
仕入との辻褄が合わない
売上を抜くと、「仕入」とのつじつまが合わなくなります。
モノを売ると売上ですが、売るためには「売るためのもの(商品や材料など)を買う必要があります。つまり「仕入」があるわけです。
売上を抜くと、仕入れたのに売上がないという不自然な状態になります。
売れていなければ(売っていなければ)、仕入れたはずの「モノ」が手元に残っているはずですが、残っていない…となると不自然なわけです。
他との辻褄も合わない
売上を抜くと仕入との辻褄だけが合わなくなるのでなく、他との辻褄も合わなくなります。
飲食業であれば、モノを作るのに水道光熱費もかかっているのですが、売上を抜くと、売上に比べて水道光熱費がかかり過ぎるように見えてしまいます。
小売業であれば、商品を包む包材などと辻褄が合わないなんてことも。
嘘をつくと雪だるま式に
売上を抜くと、仕入や「他の経費」との辻褄が合わなくなります。
辻褄を合わせようと、仕入や他の経費を隠そうとすると、納品伝票や電気・ガスメーターとの辻褄が合わないなんてことも。
「あったこと」の痕跡は至るところに残りますから、ひとつ嘘をつくと雪だるま式に大きく転がってしまいます。
売上を抜いても、売上があったことの痕跡は至るところに残っていますから、全てを消し切ることなど出来ないのです。
バレるまでやる
人は善悪を別にして、成功体験を得ると繰り返したくなります。
売上を抜いて一時的にはバレなくても、それに味をしめて繰り返すようになる。
歯止めが効かなくなって、バレるまでやり続ける。
バレるまでやるもんだから、必ずバレる(笑)
そんなわけで、売上を抜いても「必ず」バレますからそんなことに労力を割くくらいなら、真っ当な方向に労力を割くべきでしょう。