税理士試験勉強法 理論暗記

 税理士試験を受ける上で一番ネックになるのが理論ではないでしょうか。簿記論以外の科目には理論がついて回りますので、いかに効率的に暗記するかにつきます。

 大学とかの試験ですと、「論述しなさい」と言われれば、ある程度自分の見解を交えて文章を作成していきますが、税理士試験の場合は、「会計学・税務の世界ではこういう考え方があって、僕(私)は知ってます」というふうに記述します。

 

 つまり、試験委員が「〇〇について知ってるか?」と聞かれれば、受験生は「〇〇について知ってます。」とこたえる。あまり、独自の見解やらはいらないんですね。試験委員の先生も、何千枚(場合によっては万に到達)もの解答を一つ一つじっくり読んで吟味してられないから、ある程度、試験委員の想定に従った解答を作成してあげる必要があるわけです。

 

 さらに、限られた試験の時間の中で解答を作成しなければなりませんので、一から文章を考えてると間に合いません。覚えた文章を加工して、必要な部分を回答することが必要です。すると、どうしても理論を覚えなければなりません。

 

 理論を覚えるには、TACなどの専門学校が作成している「理論マスター」とかテキストに記載されている文章を覚えることになります。本来は、条文等を見て暗記するべきなんでしょうが、対象となる条文をコンパクトにまとめてくれているのが「理論マスター」と呼ばれるものなので、こちらを使った方が効率的です。

 

 理論の覚え方にはいくつかありますので、代表的なものをご紹介します。

 

読んで覚える

 ひたすら読みます。読んで、読んで、読みまくる。文節や段落ごとに区切って少しずつ覚える。読んで覚えるメリットは、数をこなせることです。数をこなせば、自然と頭の中にこびりついてきます。

 

 読んで覚える際に問題となるのが、黙読か音読かです。黙読だと場所を選ばず勉強できます。音読だと、人のいない場所でないとできないという制約がありますが、声に出す→自分の声を聞いて覚えるという二つのステップを踏むので黙読よりも効率的です。(電車の中とかでぶつぶつ言っていると不審者と思われるので、人のいないところでやりましょう。体験談です(笑))

 

書いて覚える

 紙に書いて覚えます。紙に書いたものを確認できますから、覚えたかどうかの確認ができ、正確な暗記が可能となります。一方、紙に書くのは時間がかかりますので、数がこなせないというデメリットもあります。

 

 僕が受験生をやってるときには、腕にテーピングして書きまくってる人を見かけました。「腱鞘炎寸前までやんなよ」と心の中でツッコミをしたことを覚えてます。

 

 現実的には、普段は読んで覚えて、一定量がたまったら書き出してみるといるのが一般的なようです。他には、パソコンでまとめてみたりといった強者もいました。自分なりにまとめているうちに、覚えてしまうということなんでしょう。

 

忘れたら覚える

 人間の脳みそなんてそんなに上等にできてませんので、ある程度の期間が経つと、せっかく覚えた理論も忘れます。(忘れないように、覚えた理論は毎日読返すという方法もあります)忘れたら、また覚え直します。

 

 忘れる→覚える→忘れる→覚える(繰り返し)このループですね。こんなことを書いてたら、受験生のときを思い出してしまいました。

 

 これは、理論の勉強に限ったことではなくって、仕事でもそうでしょう。一回やっただけでは、忘れることもありますので、何回か繰り返してみる。その際、忘れやすいところをメモっておくと効果的ですよね。

 

坊主のお経のように唱える

 受験生のときは、坊主のお経のように毎日理論を唱えてました。やはり、スポーツでも仕事でも勉強でも、反復練習って大事なんだなと実感します。坊さんも、毎日お経を唱えなかったら多分忘れるでしょうから。