共働き夫婦の株式投資|特定口座で手間とリスクを最小限にする【基礎編②】

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「株式投資に興味はあるけれど、リスクは避けたい」
そう考える共働き夫婦にとって、教育費や老後資金といった将来の資金準備と投資との両立は重要なテーマです。

本記事では、従来の「まずはNISA」という通説とは異なる視点から、特定口座を使ったリスク管理重視の投資の始め方を解説します。税務処理の負担を減らしつつ、無理なく資産形成に踏み出すための実践的なステップをご紹介します。

この記事は共働き夫婦の資産形成をテーマにしたシリーズの一部です。
全体像をおさえてから読み進めたい方はこちらの記事を先にどうぞ

共働き夫婦の資産形成戦略|株式投資と住宅取得をどう設計するか【全体編】
共働き夫婦が資産形成を合理的に進めるための3ステップ(貯蓄・投資・住宅)を税務・会計の視点から全体像を解説。更に詳細は個別記事に進んでいただけます。

ステップ1:特定口座を開設する

おすすめは「特定口座(源泉徴収あり)」です。

①確定申告が不要:税金の計算を証券会社が自動でやってくれるので、株式投資にかかる税金は確定申告不要です。
②配当金も自動で税引き:ご自身で複雑な計算する必要がなく、気軽に投資できます。

仕事や家事で忙しい共働き夫婦には、確定申告の手間を省けるこの仕組みが最適です。
口座開設自体は、ネット証券で最短10分程度で申し込み可能です。

ステップ2:NISAは注意が必要

NISAは注意が必要

「NISAはおすすめ」と盛んに言われますが、実はデメリットもあります。

①非課税だけど損失の相殺ができない
②期間の資金拘束がある(特に成長投資枠)

NISAは「ずっと売らずに運用する人向け」であり、「継続して利益をあげ続ける銘柄を選定できる」ことが前提となります。そのような人にとっては非課税メリットが効きます。

特定口座では、損失を口座内で相殺できますから、損失についての出口戦略を持てます。

NISA→利益等は非課税だけれど、損失が出ても手当なし
特定口座→利益等は課税されるけれど、損失が出ると利益と相殺できる

そして、長期間にわたり資金拘束がありますから、急な出費にも対応できません。途中で取り崩すなど予備費的な柔軟性を求めるなら「特定口座」の方が、共働き夫婦には適しています。

銘柄選定など投資に慣れてきたら、新NISAの活用も検討すると良いでしょう。少なくとも投資の初期に行うべきメソッドではないと思います。(更に専門的な内容に踏み込みたい方は別記事をご覧ください)

ステップ3:おすすめの証券会社

証券会社選びに迷ったら、以下の2社が特におすすめです。

①楽天証券
使いやすいスマホアプリで初心者向け
楽天ポイントを使って投資できる

②SBI証券
業界トップクラスの低コスト IPO(新規公開株)投資にも強い 

どちらも手数料が安く、初心者でも操作しやすいので、迷ったらこの2つから選べば良いでしょう。(株式投資では、手数料を抑えることがポイントです)

ステップ4:初心者は「現物取引」からスタート

初心者は現物取引から

株式投資にはさまざまな方法がありますが、長期投資をするなら「現物取引」一択。

①信用取引(借金して投資) → リスクが高く、初心者には不向き
②現物取引(手持ち資金で投資) → シンプルで堅実

「共働き夫婦の資産形成」のためには、安全に運用できる現物取引でコツコツ増やすのが正解です。

まとめ

株式投資を始めるのは思ったより簡単。
共働き夫婦が無理なく資産形成するなら、特定口座&長期投資が最適!

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