「肩書き」「看板」「規模」などに騙されない

「大人」になると分かりますが、商売をしていると「肩書き」「看板」「規模」などというものは、あてになりません。

「肩書き」

国家資格などは、その能力を担保するものとして信用できます。例えば医師や弁護士。
これらは、国家資格を突破した人たちで、その努力や能力を「資格」として担保してくれます。
ところが、「代表取締役社長」という肩書きはどうでしょう?

これは、会社の代表であるという立場(役割)を表すだけで、能力や信用を担保してはいません。
代表取締役社長はまだいい方で、少なくとも会社を背負ってやっているという「責任」を負っているということはあるでしょうが、

単なる(取締役でない)「会長」とか「副社長」は、偉そうに聞こえるだけだ実態はよくわかりません。
肩書きで、その能力や責任などを担保するわけでもない。
銀行における支店長代理みたいなもんで、肩書きに弱い人たちに向けた単なるアピールでしかないわけです。

意図的に騙そうとしているわけではないでしょうが、引っかからないようにしたいものです。

「看板」

「大きな会社と取引している」みたいなことを取引先から言われたり、あるいは取引先がテレビCMを沢山流している有名な会社となると、なんとなく「看板」で信用していまいがちです。
ただ、会社がデカいのと「当社にとって良い取引先か?」は別問題。

看板がデカかろうが、小さかろうが、看板で商売をするのではないのだから、当社にとって良い取引先なのかどうか?が重要です。

また、「取引先が大きな会社があります」はよくHPとかで見かけますが、取引額が小さくても、一度しか取引したことがなくても、「取引先」ですから、そういった「虎の威を借る狐」とまでは言いませんが、そういった類のことは、参考にはならない。

「規模」

商売に無知な人は、他の会社を判断するときに売上や従業員数などを目安に考えがちです。
おそらく、規模が大きければ安定していて潰れにくいとか短絡的に考えているのでしょうが、売上や従業員数が多いのと、会社が潰れにくいというのは別問題であるのは、会計を勉強していれば誰でも理解できることです。

ましてや、中小・中堅企業と呼ばれる規模の会社であれば、売上も従業員数も多い少ないといっても、上場企業に比べれば誤差のようなもの。

同じく、売上や従業員数でマウンティングしたいのかもしれませんが、同じ理屈であまり意味を成しません。

規模は小さくとも、財務基盤が安定した「利益」の稼げる会社や個人事業主はいくらでもいますので。