リースと購入、どちらが節税になる?設備を導入するときの考え方

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「購入するのとリースにするのと、どちらが節税になりますか?」

自動車などの設備を導入する際に、よく聞かれる質問です。

ただ、税金だけを比べても、どちらがよいかは決まりません。まず確認したいのは、契約内容と、会社がその設備を何年使うつもりかです。

購入しても、支払った年に全額が経費になるわけではない

設備を購入した場合、その代金は原則として、減価償却によって数年に分けて経費にします。

現金で一括購入しても、借入金で購入しても、分割払いで購入しても、購入する設備そのものは変わりません。支払方法だけを変えても、その設備の減価償却の計算が変わるわけではないのです。

したがって、借入金の返済額や分割払いの支払額が、そのまま毎月の経費になるわけではありません。

この「お金を支払う時期」と「経費になる時期」の違いを押さえておくと、リースとの比較もしやすくなります。

また、購入した年度の減価償却費は、通常、事業に使い始めた時期に応じた月割計算です。決算間際に慌てて設備を導入しても、支払額ほど大きな経費がその年度に計上されるわけではありません。

「リース」なら、すべて同じ扱いになるわけではない

一口にリースといっても、契約の中身はさまざまです。税務上、資産を取得したものとして減価償却する扱いのものもあれば、使用期間に応じた賃借料を経費にするものもあります。

したがって、「リースなら毎月の支払額を経費にできるから、購入より節税になる」とは一概にいえません。購入とリースでは経費になる時期が異なることがありますが、それだけで有利不利は決まらないからです。

また、リース料には、設備そのものの代金に相当する部分だけでなく、資金調達に伴う費用や保険料、保守費用などが含まれることもあります。

購入価格とリース料の総額を比べる際には、何が含まれているかをそろえて確認する必要があります。

手元資金を残せることには意味がある

購入するための資金が今は足りなくても、事業には設備が必要という場合があります。

リースなら、導入時にまとまった資金を支払わず、毎月の支払いに分けられます。手元資金を残しながら設備を使えることは、資金繰り上のメリットです。

ただし、毎月の支払額が小さく見えても、支払総額まで小さいとは限りません。現金購入や借入金による購入と比べる際には、支払総額に加え、保険や保守などの条件も確認したいところです。

契約が終わった後も確認する

購入した設備は、支払いが終わった後も会社に残ります。まだ使えるなら、そのまま使い続けることも、売却することもできます。

リースでは、契約終了時に返却するのか、再リースして使い続けるのかなど、契約条件によって対応が変わります。「5年間の支払額が安いほう」を選ぶ前に、5年後もその設備が必要か、必要ならその後いくらかかるかを確認しておきたいところです。

節税だけで選ばない

同じ設備を導入するなら、購入かリースかによって、その設備を事業に使う必要性が変わるわけではありません。税務上の経費の計上時期に差はあっても、税金だけを理由に高い契約を選べば、会社に残るお金が増えるとは限りません。

手元資金に余裕があり、その設備が事業に必要で、長く使える見込みなら、まず購入を検討してよいでしょう。リースを選ぶ場合は、支払いを分けられることや保守を任せられることに、支払総額の差に見合う価値があるかを考えます。

設備を選んだ後は、支払総額、毎月の資金繰り、何年使うか、契約終了後にどうなるかを確認する。そのうえで税務上の違いを検討する、という順番がよいでしょう。

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この記事を書いた人
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税理士・佐野匡司
大阪の小さな事務所を運営する現役税理士。
官報合格(試験合格)+実務経験15年以上。
中小企業オーナーや資産形成を志す個人(特に共働き夫婦・パワーカップル)に向けて、
「リスクを抑えたお金の戦略」を発信中。

保険・投資・不動産などの販売とは無縁の独立系の立場から、
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