決算を黒字にすべきか赤字にすべきか?税金・融資・節税のリアルな話

この記事は約3分で読めます。

決算を黒字にするか赤字にするかは、税金・資金繰り・融資対策などに直結する重要な経営判断です。実は中小企業では、ある程度、決算数値をコントロールする余地があります。しかし、「黒字=良い」「赤字=悪い」と単純に割り切れないのが現実です。

決算はコントロールできる?その意味と注意点

合法的なことですが、決算の数値はある程度であれば会社がコントロールできます。

決算の2.3ヶ月前になれば、決算の予測が出来ますから、そこから売上や経費をコントロールすることができれば着地点も、「ある程度は」コントロール可能です。

もちろん、どんぶり勘定でやっていたり普段の経理が杜撰だったりすると予測精度は落ちたり、そもそも予測できません。

黒字決算のメリット|税金・融資への好影響

税金や資金繰りに制約がなければ、黒字決算の方が良いです。

ただし、黒字決算だと「税金」の問題がついて回ります。会社が払う税金は、その大半が利益に対してかかってきます(主なものは法人税)ので、利益が大きくなればなるほど、基本的には支払う税金も大きくなります。(納税資金を考えた経営が必要になります)

黒字決算にして、税金をしっかり払うことは、融資の観点からは評価が高くなります。

金融機関は貸したお金を、「利益」から回収するという考え方で融資の判断をしますから、利益が出ていない会社は融資を受けるのが厳しくなります。

利益だけで融資が決まるわけではありませんが、赤字が数期間続いていると融資は厳しいですから、黒字決算は重要です。(一般的には3期連続赤字はまずい※とされています)

※金融機関が嫌がりますし、債務超過の懸念が上がるため企業の継続性にも疑問が生じます。大手企業などは取引に際して決算書を要求されますが、決算書を見て「取引はなかったことに」となってしまいかねません。

赤字決算のメリット|節税・繰越控除の活用

赤字決算は利益がありませんので、利益に課税される税金はほとんど払わなくて済みます。(消費税は利益にかかっているわけではないので支払わなければならない場合が多いですが)

また、法人税では赤字を一定期間繰り越すことが可能です。

例えば、今年の決算で500万円ほど赤字を出したとしても、その赤字を翌年に繰り越せるので、翌年は500万円まで利益を出しても、前年の赤字と相殺されて税金(法人税など、ただし全てがゼロになるわけではなく赤字でも一定の税金は支払います)が発生しないのです。

損失を出してばかりだと、会社が存続できませんから、赤字をずっと続けるということは出来ませんが、税金だけを考えれば、状況が許せば赤字決算を組むというのも選択肢の一つと考えられます。

今後、黒字転換が見込まれるならば、敢えて赤字とすることもトータルで見れば資金繰りなどに好影響を及ぼすこともありますので、考え方次第ですがメリットとも言えます。

ズレるのがまずい

黒字や赤字がある程度コントロールできるということは、会社にとってはコントロールできる状態にしていることが重要。

期が始まったときの予測よりもかなり利益が出過ぎてしまった、というのは営業としては良くても、経営としては「予想外」というのは必ずしも良いこととは言えません。

税金の支払も増えるますし、資金繰りへの影響も大きくなります。

常に先を見据える必要性

赤字にするか黒字にするかは、当期及び翌期以降のの利益予測の精度に依存します。

3期連続赤字はNGだとすると、過去2期間は赤字だったら今期は黒字にしたいし
向こう2期間は赤字になりそうだと予想されるなら、今期は黒字にしておいたほうがいい。

来期がかなり確実に利益が大きく出そうなら、当期は赤字でも問題ないし、戦略的に出来るなら赤字と黒字の通算が可能なため来期の税金を少し和らげることも出来る。

「赤字か黒字どうすればいいの?」と思うのは、予測精度の低さに原因があります。

先の利益が予測できれば、自ずと今期はどうするかが決まります。